初めての釜玉うどんと大阪の友人

さぬきうどんの亀城庵ナカツです。

いきなりですが、私、子どもの頃はとっても体が弱くて(別に、今も強い方ではないのですが・・・)特に、喘息とアトピーが結構酷かったように記憶しております。

当時(今もかも知れませんが)、病院などでは、アトピーの子どもは生卵を食べない方が良いと言われており、その為、私の家では、家族みんなが生卵を食べず、食卓にはカチカチの完熟卵しか並ばないように配慮してくれておりました。なぜ、皆食べなかったのかと言うと、おそらく、子どもの私だけ「食べちゃダメ」が可哀相だったからじゃあないのかと、今は思っております。

中学生くらいになると、もう、生卵も気にせず食べるようになっていた様に記憶しておりますが、それ以前は、本当に、カチカチの完熟卵しか、食べていませんでした。

ですので、すき焼きを生卵につけて食べるとか、温泉卵みたいな料理を食べるとか以前に、卵かけご飯すらも、結構大きくなるまで食べた事がありませんでした。

卵かけご飯を食べた事がないので、「釜玉うどん」と言うメニューも食べた事がありません。

実は、私が「釜玉うどん」と言うメニューを食べたのは、成人してからでした。

今日は、そんな初めての釜玉うどんとの出会いについて・・・

元々、父親が「うどんは自分の家で食べる」人だったので、お店でうどんを食べた事自体ほとんどなく、しかも、「釜玉うどん」と言うメニュー自体、ほんの10年ほど前までは、まともにメニューに載っていない、裏メニュー的な存在だったので、知るよしもなかったと言うのが本当の所だったと思います。

その存在を知ったのは、実は、大学の友人でした。しかも、大阪の・・・

当時、讃岐うどんブームの真っ只中。

その友人は、ブームに乗って讃岐うどんにはまり、そして、異常に詳しい知識をつけていました。

あるとき、友人は私に「うどんは、やっぱり釜玉が一番美味いよね。」と話しかけてきました。

が、私は「釜玉?」な状態だったので、その後、しばらく「釜玉も知らない似非香川県民」のレッテルを貼られていたのはいい思い出です。

あの当時、実は結構な確率で、香川県民よりも讃岐うどんに詳しい県外の友人がいた様な気がしたりしているのですが・・・

かくして、私は、メニューにも載ってない「釜玉うどん」なるメニューを、大学の頃いつも行ってたお店で注文してみました。

心臓バクバクなりながら、チョッと通ぶって「釜玉うどんできる?」と注文。普通に、作ってくれました。

初めて食べた時の記憶はあんまり定かではないのですが、それ以降、一人暮らしをしていた大学時代。出汁を作るのが面倒くさく、麺だけ茹でてかなりたくさんの「釜玉うどん」を食べました。酷い時は、1日3食「釜玉うどん」な時もありました。

今では、結構なうどん屋さんで普通にメニューに載っている「釜玉うどん」。

大学時代、食べ過ぎた為か、今では、ほとんど食べる事もなく、時々、昔を思い出しながら、食べる程度になってしまいました。

「釜玉うどん」を食べるたびに、「似非香川県民」と呼ばれていたも少し思い出したりしています。

釜玉

写真(↑)は、分かりやすいように卵が上に乗ってますが、本当は、先に器に割って混ぜておいて、麺の熱で少し半熟になる位が一番美味しいです。

そんなチョッと不思議な思い出の味の話でした。