超極太麺のモチモチ感はどこからやってくる?

亀城庵の藤井正章です。

最近、当店の「超極太麺」がやっぱり1、2月限定商品ということもあって人気です。

超極と麺の特徴と言えば、やはりその太さ。

 

当店で通年販売しているなかで一番太い極太麺よりさらに太くしています。

 

ただし、当店が求めるうどんの品質としては、今のところ限界の太さです。

 

そして、超極太麺は太さもありますが、同時に「モチモチ感」も一番かもしれません。

 

当店のうどんはすべて、硬さだけではないモチモチ感も兼ね備えたコシ(硬さ、強さ)を

目指しています。

 

そこで、まず大切なのは、小麦粉の性質を理解することにあります。

 

小麦粉をおおまかに分解すると、3つに分かれます。

大和製作所:うどん製麺新奥義術より抜粋

大和製作所:うどん製麺新奥義術より抜粋

たんぱく質が硬さや強さを創りだします。

 

そして、でんぷん質が粘り強さを創りだします。

 

どちらが欠けても、理想的な美味しいうどんにはならないのですが、当店ではグルテンという

うどんの”骨組み”に必要以上のストレスがかかると壊れてしまい、もそもそとした食感や

もろい食感になってしまいます。

 

そこで、当店ではグルテンを壊さないように水を加えた生地を休ませながら、

丁寧にうどんを作っています。当店の「長時間二段熟成」はそこからきています。

 

グルテンという”骨組み”がちゃんと整っていると粘り強さのあるでんぷん質が

生きてきて、しなやかなさとモチモチとした粘り強い食感になるのです。

 

ただし、粘り強い食感も熱や水が浸透しないと生み出されません。

当店が様々な実験(?)から、理想的なモチモチとしたうどんになるように

茹でるには約20分程度が限界だと認識しています。

 

それ以上茹でると麺の表面のでんぷん質が溶け出して、

あまり良い食感にはなりません。

 

また、それ以上かかる麺だと水の浸透にも限界があるようで、芯まで水がいきわたらず、

うまくいえませんが、”ダンゴ”のような食感になって、うどんとしては食感が

あまりよくありません。

 

その理想的なうどんを調理するのに限界の太さが当店の超極太麺です。

chougokuboto720x720

当店の超極太麺、一度ご賞味頂けたら嬉しいです。