うどんがしょっぱい(塩っぱい、塩辛い)!なんで?
亀城庵の藤井正章です。
今回はちょっとしたFAQ(よくある質問)話です。
讃岐うどんを販売させて頂いておりますと、皆様からよくご意見を頂きます。
一番多いのが「うどんがしょっぱい(塩っぱい)!」ということです。
讃岐うどんには、様々な理由により、小麦粉を練る水に塩水(塩をまぜた水)を使います。
公正取引委員会では、讃岐うどんに使う塩の量を粉に対して3%以上と定めています。
つまり、それ以下だと「讃岐うどん」ではないということです。
讃岐うどんに塩を使う理由のひとつは、独特のコシを醸し出すためです。
塩を使わないと、うどん生地(麺として切る前)の段階で熟成(寝かす)するのですが、
その段階でダレる(柔らかくなりすぎる)ことになります。
製法については、当店のこちらの製法ページの1日目に部分的に紹介させて頂いています。
ちなみに、練ったばかりのうどん生地はそぼろ状
もうひとつ、塩を使う理由としては茹であがりが早くなるということもあります。
同じ麺の太さで塩が入っているものと入っていないものでは、浸透圧の関係で、
塩が入っているほうが早くなり、入っていないとなかなか茹であがりません(※)。
※いわゆる芯が残ったり、粉っぽくなったりすることです
茹であがりが遅いと特に生うどんや半生うどんは麺の肌が荒れます(小麦粉に含まれるでんぷん質が溶け出す)。
あまり美しい麺にはなりません。
そこで、当店でもうどんを練るのには塩を使っています。
こちらの北東製粉様のサイト(外部サイト)にも他の理由がわかりやすく掲載されています。
塩を使う理由ばかりになってしまいましたが、肝心の調理したうどんがしょっぱい(塩辛い)理由は、
1.小さな鍋で茹でている・・・当店では直径26cm、深さ10㎝程度の鍋の大きさを推奨しています
2.水の量が少ない・・・鍋の大きさにも関係しますが、目安としては300gに対して3Lと、麺に対して約10倍の量を推奨しています
ここまでは先ほど少し触れた浸透圧の関係になります。
水分子は濃度の濃い(うどん)のほうへ移動しようとします。それによってうどんに水が入ってきてその代わりにうどんに含まれる塩分が水の中に溶け出すという仕組みです。
詳細はこちらのサイト(株式会社アクアテクノロジー様・外部サイト)の通常の浸透圧の仕組みをご覧ください
3.最後に水洗いが足りないということがあります。水洗いはざるに茹でたうどんをあげて水道でじゃぶじゃぶ程度ではなく、手でゴシゴシと洗います。結構力を入れても、そばのように切れることはありません。
水洗いは、以前のブログにも書いたぬめり(小麦粉から溶け出すでんぷん質)をとるというほかに、先ほどの浸透圧の現象(水がうどんの中に入っていく)を緩和することと、最後に麺の周りについた塩分を落とすという目的があります。しっかりした水洗いは麺を美味しく、美しくします。
うどんがしょっぱい(塩辛い)と感じたら、是非以上の3つを考えてみてください。
ちなみに、当店では、美味しく、美しく茹でて頂きたいので、最適な茹で鍋をセットにした破格の鍋付きうどんセットを販売しています。
快適なうどんライフを楽しみたい方は是非、ご検討ください。
もちろん、ちゃんとやったけど、やっぱり塩辛いという場合にはご連絡ください!
亀城庵・お客様相談室
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